2010年10月22日金曜日

自己紹介(安西洋之)

1958年横浜市出身。上智大学文学部仏文科卒業。
日本の自動車メーカーに勤務後、イタリアでビジネスプランナーとして独立。現在、ミラノ在住。デザイン、食品、文化論などを活動領域とする。著書に『ヨーロッパの目 日本の目——文化のリアリティを読み解く』。日経ビジネスオンライン「異文化市場で売るためのモノづくりガイド——ローカリゼーションマップ」を連載。
ブログ「さまざまなデザイン」、Twitterは@anzaih

2010年10月21日木曜日

仲野孝比古の36冊

(1)自分の考え方、感じ方、判断力の核をなす12冊
H・D・ソロー『市民の反抗――他五篇』(飯田実訳、岩波文庫、
1997年)
アルフォンソ・リンギス『 汝の敵を愛せ』(中村裕子訳、洛北出版、2004年)
ホイジンガ『ホモ・ルーデンス』(高橋英夫訳、中公文庫、1973年)
森巣博『無境界の人』(集英社、2002年)
森毅『数の現象学』(筑摩書房、2009年)
和辻哲郎『風土――人間学的考察』(岩波文庫、1979年)
大江健三郎『宙返り』(講談社、1999年)
宮沢賢治著、谷川徹三編『宮沢賢治詩集』(岩波文庫、2007年)
中原中也『山羊の歌・在りし日の歌』(筑摩書房、1953年)
高橋悠治『音楽の反方法論序説』(青空文庫、1997年)
J・M・G・ル・クレジオ『砂漠』(望月芳郎訳、河出書房新社、2009年)
ドナルド・E・クヌース『文芸的プログラミング』(有沢誠訳、アスキー、1994年)

(2)自分が専門と呼びたい分野(ちぐはぐ、跛行、畸形性)の12冊
スウィフト『ガリバー旅行記』(原民喜訳、講談社文芸文庫、1995年)
シェリー『フランケンシュタイン』(小林章夫訳、光文社古典新訳文庫、2010年)
アイザック・アシモフ『ファウンデーション』(岡部宏之訳、早川書房、1984年)
江戸川乱歩『芋虫』(角川ホラー文庫、2008年)
カフカ『変身』(高橋義孝訳、 新潮文庫、1952年)
宮崎駿『風の谷のナウシカ』(徳間書店、1984年)
野坂昭如『エロ事師たち』(新潮文庫、1970年)
山口昌男『道化的世界』(ちくま文庫、1986年)
ベルクソン『笑い』(林達夫訳、岩波書店、1976年)
ロジェ・カイヨワ『反対称――右と左の弁証法』(塚崎幹夫訳、思索社、1991年)
A.J. Racy, Making music in the Arab world---the culture and artistry
of Tarab (Cambridge University Press, 2003)
James Joyce, Ulysses (Penguin Modern Classics, 2000)

(3)分野を問わず「現代性」を主題とする12冊
今福龍太『群島―世界論』(岩波書店、2008年)
ナーガールジュナ『中論』(西嶋和夫訳、金沢文庫、2006年)
ジョージ・オーウェル『一九八四年』(高橋和久訳、ハヤカワepi文庫、2009年)
ガッサーン・カナファーニー『ハイファに戻って/太陽の男たち』(奴田原睦明/黒田寿郎訳、河出書房新社、2009年)
エドワード・W・サイード『パレスチナとは何か』(島弘之訳、岩波現代文庫、2005年)
スーザン・ソンタグ『他者の苦痛へのまなざし』(北條文緒訳、みすず書房、2003年)
ミロラド・パヴィチ『ハザール事典――夢の狩人たちの物語(男性版)』(工藤幸雄訳、東京創元社、1993年)
ダグラス・R・ホフスタッター『ゲーデル、エッシャー、バッハ――あるいは不思議の環』(野崎昭弘/はやしはじめ/柳瀬尚紀訳、白揚社、1985年)
ヴィレム・フルッサー『デザインの小さな哲学』(瀧本雅志訳、鹿島出版会、2009年)
クロード・E・シャノン、ワレン・ウィーバー『通信の数学的理論』(植松友彦訳、筑摩書房、2009年)
吉増剛造『表紙――Omote-gami』(思潮社、2008年)
徳丸吉彦/高橋悠治/北中正和/渡辺裕編『事典世界音楽の本』(岩波書店、2007年)

安西洋之の36冊


1958年横浜市出身。上智大学文学部仏文科卒業。
日本の自動車メーカーに勤務後、イタリアでビジネスプランナーとして独立。現在、ミラノ在住。デザイン、食品、文化論などを活動領域とする。著書に『ヨーロッパの目 日本の目——文化のリアリティを読み解く』。日経ビジネスオンライン「異文化市場で売るためのモノづくりガイド——ローカリゼーションマップ」を連載。
ブログ「さまざまなデザイン」、Twitterは@anzaih



(1)考え方・感じ方・判断力の核をなす12冊
スタンダール『赤と黒』(桑原武夫生島遼一訳、岩波文庫、1958年)
桑原武夫『文学入門』(岩波新書、1963年)
林達夫/久野収『思想のドラマトゥルギー』(平凡社、1974年)
加藤周一『羊の歌』(岩波新書、1968年)
庄司薫『さようなら怪傑黒頭巾』(中央公論社、1968年)
梅棹忠夫『文明の生態史観』(中央公論文庫、1974年)
真木悠介『気流の鳴る音』(筑摩書房、1977年)
バーガー=ルックマン『日常世界の構成』(山口節郎訳、新曜社、1977年)
『カーデザインの巨人 ジウジアーロ』(小学館、1985年)
『ピエール・ルイジ・ネルヴィ』(プロセス・アーキテクチャー、1981年)
宮川秀之『われら地球家族』(評伝社、1988年)
陣内秀信『イタリア都市再生の論理』(鹿島出版会、1978年)

(2)専門とする分野(ヨーロッパ文化とデザイン)の12冊
ブローデル『地中海世界』(神沢栄三訳、みすず書房、1990年)
佐藤和子『「時」に生きるイタリア・デザイン』(三田出版会、1995年)
武者小路公秀/蝋山道雄編『国際学――理論と展望』(東京大学出版会、1976年)
平野健一郎『国際文化論』(東京大学出版会、2000年)
D.A.ノーマン『誰のためのデザイン? 認知科学者のデザイン原論』(野島久雄訳、新曜社認知科学選書、1990年)
ヤコブ・ニールセン『ユーザビリティエンジニアリング原論』(篠原稔和/三好かおる訳、東京電機大学出版局、1999年)
岩田誠『見る脳・描く脳――絵画のニューロサイエンス』(東京大学出版会、1997年)
森明子編『ヨーロッパ人類学――近代再編の現場から』(新曜社、2004年)
エドガー・ホール『かくれた次元』(日高敏隆/佐藤信行訳、みすず書房、1976年)
ジャン・モネ『回想録』(近藤健彦訳、日本関税協会、2008年)
加藤周一『日本文化における時間と空間』(岩波書店、2007年)
Magnificenza e Progetto -cinque cento anni di grandi mobili italiani
a confronto (Skira, 2009)

(3)「現代性」を主題とする12冊
村上隆『芸術起業論』(幻冬舎、2006年)
水谷修ほか『いいじゃない いいんだよ』(講談社、2005年)
近藤健『反米主義』(講談社現代新書、2008年)
水村美苗『日本語が亡びる時』(筑摩書房、2008年)
宮台真司『日本の難点』(幻冬舎新書、2009年)
福野礼一郎『クルマはかくして作られる』(二玄社、2001年)
小山登美夫『現代アートビジネス』(アスキー新書、2008年)
Kazuo Ishiguro, The remains of the day (Faber and Faber, 1989)
ファビオ・ランベッリ『イタリア的――「南」の魅力』(講談社、2005年)
福島清彦『ヨーロッパ型資本主義』(講談社現代新書、2002年)
藤村信『ヨーロッパで現代世界を読む』(岩波書店 2006年)
フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』(村上春樹訳、中央公論社、2007年)

ご挨拶 (管啓次郎より)

2009年度前期に組織した「外部ゼミ」(明治の学生以外の人たち、多くは社会人、に大学院ゼミに参加してもらい相互の刺激とする)は一定の成果をあげました。今年度は所用が多くなかなか踏み切れませんでしたが、外部ゼミ再開を望む声を受けて、以下のような作文道場的試みを始めることにしました。

参加希望の方は直接、例会開催時に、明治大学猿楽町校舎にいらしてください。

今回も個人リーディング・リストの作成から入り、あとは作文ならびに書評執筆のワークショップとして運営します。みるみる文章力がつくことは確実です。

*****

ノンフィクション散文の執筆と書評の練習をめざす「読み書きクラブ」を始めます。興味のある方は、ぜひともお誘い合わせの上、お気軽にご参加ください。

名称「読み書きクラブ」

参加自由。いうまでもなく無料です。

参加資格を問わず。初めは全員が「準会員」として参加します。

まず以下の方針にしたがって、銘々で「36冊の個人リーディングリスト」を作成してください。

リストは以下の3分類にしたがって、各12冊から構成されます。すでによく読んだ本だけでなく、これから読もうと思っているものを含めてかまいません。今後の自分の指針を確認するための作業です。

(1)自分の考え方、感じ方、判断力の核をなす本を12冊。
(2)自分が専門と呼びたい分野(「デザイン」でも「写真」でも「ファッション」でも)の本を12冊。
(3)分野を問わず「現代性」を主題とする本を12冊。

このリストが完成した時点で、会の書記である大洞くんに送ってください。リストはぼくがチェックし、承認した場合、会のブログにアップします。その時点でステータスは「正会員」に移行します。

会員は、正会員・準会員を問わず、以下の作業をそれぞれ進めて行くこと。

(1)作文練習。400字9枚を単位とする。題材自由。ただし自分の人生における読むことから書くこと生きることへの道筋にふれるのが望ましい。何本でもいいが、月に1本は書くこと。
(2)書評練習。400字2・5枚を単位とする。月に1本は書くこと。(書評はいうまでもなくどんな本を対象にしてもかまいません。リーディングリストとは独立。)

同時に、都合のつく限り、正会員・準会員を問わず、毎月の例会に参加してください。

例会は毎月第2木曜日の午後7時〜9時、明治大学猿楽町校舎でおこなう。

例会は以下のように運営する。

(1)9枚の原稿を読み、徹底的に添削し議論する。毎回2名分。60分。
(2)書評の添削と議論、毎回3名分。30分。
(3)発展的議論。30分。

9枚のエッセーで、しかるべき水準のものが36本たまった時点で、原稿量にして324枚程度の本を作ることをめざす。

書評については、会のウェブサイト(ブログ)に載せてゆく。会全体として、毎週1本、最低でも月4本の追加が目標。

読み書きクラブの書記として大洞敦史を任命する。書記は連絡係ならびにウェブサイト運営を務める。

リーディングリストならびに書評原稿は書記に投稿し、書記がアップロードする。

作文原稿は書記が集約し、例会に際してコピーを配布する。

例会は早速、11月11日(木)から開始する。第1回の批評対象作品を提出できる人が2名、書評3名が必要です。名乗り出てください。

以上。